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アジアで最も使われているメッセージアプリとそのマネタイズ手法をまとめてみた!

 

Instagramは順調にユーザーを伸ばし月間6億人突破、Snapchatも上場に向けて順調な動き、一方Twitterは買収先すら見つからず。といった具合でSNSのトレンドは怖いですねえ。

そんな余談話は置いておいて、今回語るのはアジアにおけるメッセージアプリについて。

世界的に見ればWhatsAppが強いんですが、アジアには中々浸透してないですよね、不思議なことに。それだけ文化的なニュアンスが強いんでしょうね。

 

アジア各国では、日本でおなじみ「LINE」、韓国でおなじみ「カカオトーク」、中国でおなじみ「Wechat」といったようにその国独自で流行っているメッセージアプリが存在します。

中国ではQQというアプリも流行っていますが、後ほど詳しく紹介します。

 

この記事では、それぞれ各国で流行っているアプリの

・ユーザー数

・マネタイズ方法

について述べていきます。

※今回マネタイズについては、広告や月額制など法人からの収益は省いています。

 

 

LINE

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LINE

日本人のスマホユーザーで使っていない人はいないでしょう。

元々は「Naver」という韓国で最も大きい検索エンジンを運営しているNHNが考案したメッセージアプリです。2011年の大震災の際に中々電話がつながらず、もっとコミュニケーションを便利にというところからリリースされました。

 

実は、それ以前に検索エンジンのNaver自体が日本市場を狙っていたんですよね。当時は日本人に「Naverで検索する」という文化が根付かず撤退したようですが、また日本市場で挑戦したいという思いを持っていたことでLINEが生まれています。

参照:韓流経営LINEより

震災という現場を理解した日本人とそのタイミングでアクセルを踏んだ経営陣(韓国人)の素晴らしい連携ですね。

 

今や企業としても上場するほど大きくなったLINEですが、2016年の1Q時点でのMAUは、2億1800万人となっています。

日本はもちろん、タイ・台湾でのアクティブユーザーが多いようです。(前にタイの警察官同士のやり取りをLINEでやってたみたいな話を聞いたことがあるな)

 

マネタイズ

メッセージアプリにおけるLINEのマネタイズとしては、ユーザーによるスタンプやゲームへの課金となっています。

 

 

カカオトーク

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カカオトーク

韓国の代表的メッセージアプリ「カカオトーク」。Daumという韓国第2位のポータルサイトを運営している会社です。元々はカカオ社が開発したアプリですが、2014年にDaumと合併しています。

現在は韓国のメッセンジャー市場の93%のシェアを獲得していて、MAUは約1億人。

単なるコミュニケーションの体験を提供するアプリにも様々な方向性があるなと感じた記事があったので、一部紹介したいと思います。

カカオトークも最初から正解が見えていたわけではなく、1対Nのコミュニケーションができるカカオアジト、N対NのコミュニケーションができるTwitter的なカカオスダ(おしゃべり)などコンセプトの異なる複数アプリを同時にリリースし、ユーザーのリアクションを見た上で、最も反応のよかったカカオトークに注力しようと決めた。

元記事:http://media.looops.net/admin/2013/01/23/kakao-interview/

 

マネタイズ

LINEと同様にスタンプの課金、そしてスタバのギフトカードのようなグッズ販売。

 

 

Viber

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Viber

2010年にイスラエルで創業、その後楽天が買収したので国内のサービスだと認識している人もいるかもしれません。

世界中に2億5000万人ほどのアクティブユーザーがおり、現状フィリピンやミャンマーにおけるメッセージアプリを目指そうとしている最中です。

自分もLINEが出た当初、LINE上での通話回線が弱く、電話をする際はViberを利用していた記憶があります。

 

マネタイズ

こちらも同様にスタンプの課金、それからViberユーザーではない人への通話(1分約10円)での課金モデルとなっています。

 

 

WeChat

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WeChat

もはや「WeChatアプリ内で出来ないことは何なんだ」というくらい広く展開しているWeChatですが、運営元はTencent。MAUは7億人となっています(世界第4位

メッセージアプリとしては、ボイスメッセージでのやり取りが印象として強いです。日本の街中でスマホに向かって話しかける人はいませんが、中国では何の違和感もなく行われています。

 

マネタイズ

WeChatの大きなキャッシュポイントになっているのが、「送金」と「決済」です。タクシーの配車、コンビニでの決済、ショッピングでの決済、レストランの予約など今や無くてはならないプラットフォームになっており、マネタイズはトランザクションモデルとなっています。

ちなみにARPU(ユーザー1人あたりの売上)は、$7。ものすごい規模ですね。

 

 

QQ

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QQ

こちらもWeChat同様、Tencentが運営しているメッセージアプリ。MAUは8億人以上と流石は人口世界一の大国といったところでしょう。

QQの特徴として、リアルタイム翻訳機能があり、違う言語同士で会話してもコミュニケーションが成り立つように形成されています。その精度はいかにという感じですが。

 

マネタイズ

QQ内の様々な機能としてゲームがあり、そのオンラインゲームで課金するモデルとなっています。

 

改めて韓流経営LINEを読み直しているんですが、2010年、2011年頃インターネット業界の現場について一切知見がない自分にとっては非常に勉強になりました。

あとはライブドアの凄みを実感しましたね。

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公開日:2017年6月17日